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『嫌われる勇気』を読んでも人生が変わらなかった人へ

2020年11月11日

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こんにちは、心理カウンセラーのJunです。

 

嫌われる勇気』、この本にはとても重要なことが書いているの間違いない。
本文に書かれているようにアドラー心理学は「自己啓発の源流」として『7つの習慣』や『人を動かす』、『道は開ける』などの名著に大きな影響を与えたことも納得できる。

名著に影響を与えた人物、まさに名著の生みの親について書かれた本、どう考えても名著でないはずがない。

 

ところが、この本を読んで人生が変わりました!という話を聞いたことがない。

 

そんな本を名著とあがめて本当にいいんだろうか?
と疑問を持たずにはいられない。

本を読む目的、特に自己啓発に関する本は、読んだ後に「成長」できてこそ本の意味をなすし、そのことを著者も目的にしているのは誰も二言はないだろう。

「成長」につながらないのだとすれば、本の価値を発揮できていない、または本自体に価値がないといえる。

 

しかし、「成長」につながった!という人も間違いなくいる。

なんせ国内で200万部以上売れた本だから、読んでない人、積読で終わった人を除いても、おそらく少なくとも100万人近くは読んだはず。
そのうち、いったい何人が「成長」につながったのかは調べる術はないが、つながったという人と難しくてよくわからなかったという人に二分されている。

 

では、その違いはどこで生じたか?

 

今回は、『嫌われる勇気』を読んでも人生が変わらなかった人へ、その理由と解説していきます。

 

 

『嫌われる勇気』を読んでも人生が変わらない人へ

私の見解としては、読者の前提知識にあると思う。

 

この本の軸となる主張はとてもシンプルで

あなた自身が変われば、世界はシンプルな姿を取り戻します。

そのためには、自らの主観によって「私は他者に貢献できている」と思えること。

具体的には、自己への執着を他者への関心に切り替える。

そのためには「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」の3つを持つこと。

これらの内容を理解できるよう論理を展開している。

 

本書では繰り返し同じことを述べているので、抜粋した言葉のチョイスがぴんと来る人とこない人で多少違いがあるかもしれないが、軸となる主張は他の啓発本にある

コントロールできるのは自分の「行動」だけ。
他者や世界、自分の感情などはコントロールできない。
マインドフルネスに目の前のやるべきことを集中して行動しよう。
やるべきことは、お金、権力、快楽などの短絡的なものではなく、自分の「価値」を置くものに沿った目標をたて、それをただただ実行する。
そうすれば望む結果はついてくる。

こういった内容とかわりない。

 

どうだろうか?
同じ内容だとしたら後者の方がしっくり来たのではないだろうか?

 

このようにある程度自己啓発の知識をもって、理解しやすい言葉におきかえるなどの工夫が必要だ。

 

『嫌われる勇気』が理解しにくい理由

『嫌われる勇気』が理解しにくい点は、大きく3つ。

①実践的な方法が書かれていない
②言葉が抽象的
③読者の心の健康状態により理解度が変わる

 

①実践的な方法が書かれていない

これは本文でも、「アドラー心理学は実践が難しい」という説明が書かれている。

そして、その実践方法については書かれていない。

 

例えば、「課題の分離」という話で「介入はしないが援助はする」とある。

小さな子どもに対して、服を着せたり、歯磨きさせたりするのは介入にあたるか援助にあたるか。

「それをやらなかったときに最終的に責任を持つ人がやるべきことは、その人に任せるべき」と説明があるが、そんなことを小さい子どもにしていたら、普通に生活できない。

もしかすると、アドラーがいた時代と現代との環境の違いもあるかもしれないが、その精神を実生活にあてはめると無理がでてくる。

 

②言葉が抽象的

それから、「自己受容」「他者貢献」など言葉が抽象的。

もちろん、読者が大勢いるその人数分、人生の数があるわけだから、1つ1つの人生を見て、良い悪いと判断したりアドバイスするものではないから、どうしても共通する言葉を選ぶと自動的に抽象的な説明になってしまうのは理解できる。

でも例えば「自己受容」という言葉1つとっても、この言葉だけで1冊の本が書けるほどのテーマだと思う。

「自己受容」の意味は、プラスもマイナスも関係なくあるがままを受け入れることだが、普通の人ならマイナスな面は受け入れたくない。それが人間というモノだとも思う。

容姿にコンプレックスがあったり、家が貧乏だったり、過去にいじめられた経験があったり、いろんなマイナス面を受け入れる、そのために単に「自己受容するのだ」と書かれていてもできないに決まっている。

100回、1000回、カウンセリングを受けたとして自己受容できる保証はない。

それがたった一言でできるわけがない。

だから、「自己受容」など言葉の意味を理解しないまま読み進めても、人生が変わらるにいたらないのは当たり前だ。

 

③読者の心の健康状態により理解度が変わる

本書の主張に「トラウマは存在しない」というものがある。

トラウマは原因があって結果がある「原因論」の考え方を否定し、「どうなりたいか?何を目指すか?」を軸に考える「目的論」を選ぼうという主張である。

「ないものねだりではなく、与えられたものを使って何ができるか?」を考えていく。

正論だと思うし、理屈は理解できる。

 

しかし、実際、過去のトラウマが頭から離れず、意識から無意識に浸透し、トラウマの原因となった出来事と同じような場面に遭遇することをきっかけに、意識でコントロールできない範囲でフラッシュバックし、自分ではどうしようもない体の症状にあらわれてしまうような人もいる。

 

そういう人は、まず専門家のセラピーを受けるのが先決だと思う。

 

トラウマの言葉の定義にもかかわってくると思うが、単にショックだった出来事レベルなら、原因論でなく目的論でいこうという話は通じるけど、体の症状となってあらわれて生活に支障をきたすほどのものであれば、そんな説明だけでは通じない。

 

以上が『嫌われる勇気』が理解しにくい3つの理由だ。

 

『嫌われる勇気』を理解する

では、『嫌われる勇気』という本が、まったくの駄作だという結論をつけたいのか?といわれると、そういう話ではない。

本書は間違いなく名作であるし、日本人1億人全員が読むべきだと思う。

この本の問題は、理解できない人がいるということ。

理解できない人が理解できるようにする。

理解するということは「成長」をもたらすこと。

 

本文の一番の要となる内容は次の文だと思う。

他者貢献という星のもとダンスをする

この意味を理解できれば、この本の役割は果たしたといってもいい。

 

これを理解するには、まず自分にとって重要な「価値観」を知るところから始めるべきである。

なぜなら、他者貢献といっても人によって表現方法は違うから。

 

最近になってようやくダイバーシティ(多様性)とか、個人のアイデンティティを尊重する考え方を大切にしようという意見がでてきたけど、日本は個人より組織を優先する思考がまだまだ蔓延している。

だから、「自分の人生をどうしたいか」「自分はどういう人間か」「自分は何を大切にしているか」など、自分の価値観について考えたこともない人もいる。

 

「他者貢献という星のもとダンスをする」とは、言い換えれば「自分の価値観に沿って生きる」ともいえる。

だから、自分の価値観をまず知ることが何より先決。

 

価値観を知るためのワークはいくつもあるが、1つシンプルなものを紹介しておく。

 

■自分の価値観を知るワーク

「自分が80歳になったつもりで、今までやらなかったことで後悔したことがあるとすると、それは何?」

 

この質問に答えると、自分が大切にしているものが見えてくる。

 

そして、「ダンスをする」とは、「周りの目や誘惑、惑わせる思考などに気をとられず、やるべきことに集中する」という意味だ。

これはまさに「マインドフルネス」の考え方にあたる。

人は未来を考えて不安になったり、過去のことを思い出して後悔したり、いつも思考にとらわれていて、現在を置き去りしがちだ。

食事を味わって食べたり、天気の移り変わりに目をやったり、鳥のさえずりに耳を傾けたり、そんなことはする暇がないといいながら、忙しく考えている。

そして、考えにとらわれているから、大事なものを見失い、やるべきことに集中できない。

マインドフルネスをすると、現在とつながり、大事なものがみえるようになる。

 

そして、その状態をキープすることが幸福だと本書では述べている。

 

最後に

いかがでしたでしょうか?

『嫌われる勇気』はいい本だけど理解できないという方が多くいると聞いたのでその理由について解説しました。

自分の価値観を考えてみたり、マインドフルネスを勉強してから、再度読み返すと理解できるようになると思います。

ぜひお試しください。

 

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