心理学知識

マズローの欲求階層説とは?

2020年11月28日

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こんにちは、心理カウンセラーのJunです。

人の行動に変化を与える「動機(モチベーション)」にはどのような種類があるのでしょうか?

今回は、人の行動の動機が理解できるマズローの欲求階層説(欲求5段階説)について解説します。

 

マズローの欲求階層説とは?

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マズローの欲求階層説とは、心理学者のアブラハム・マズロー(Abraham Harold Maslow)が打ち立てた人間の動機(モチベーション)を構造化した理論です。

マズローは

「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである。」

とう前提のもと「自己実現理論」を提唱し、自己実現こそ人の最も高次元の欲求であるとし、欲求を5つ階層(レベル)にわけました。

 

5段階の欲求は次の通り。

  1. 生理的欲求:生命を維持したい・生きたいという欲求
  2. 安全の欲求:安心・安全で、生活空間や命の保証を求め、守りたいという欲求
  3. 愛情・所属の欲求:仲間と親しくありたいという欲求
  4. 自尊欲求:誰かに認められたい、尊敬されたいという欲求
  5. 自己実現欲求:自分を価値あるものにしたいという欲求

 

この説のポイントは、①の生理的欲求が一番低次元なものから⑤の自己実現欲求まで順番に満たされていくものであるということです。

1つの階層の欲求が満たされないと、次の階層の欲求を満たすことはできません。

例えば、③愛情・所属の欲求が満たされていない人が、自己実現の欲求を満たすのは不可能ということです。

 

また、1つの階層の欲求が満たされると、同じ階層では新たな満足感を得ることができなくなり、次の階層の欲求を自然に求めるようになります。
つまり、人間の欲求は止まるところを知らず、満たされることを望み、満たされると次の欲求が生まれていきます。
それほど人間は欲深いといえます。

 

自己実現欲求は別格

マズローの欲求階層説によると、人間の欲求は5つの階層にわけることができると説明しましたが、5つめの自己実現欲求だけは別格です。

①生理的欲求~④自尊欲求は、まとめて「欠乏欲求」、⑤自己実現欲求は「存在欲求」と呼ばれ、欲求の質が異なるとされています。

 

①~④は欠乏欲求という名前の通り、「今の自分に足りない」という欠乏感があるときに、それを埋めることが行動の動機につながる欲求です。

生きるために食べたい、休みたい、安心したい、仲良くなりたい、遊びたい、大切にされたい、認められたい、すごいと思われたいなど「ない」ものをうめたいという欲求から行動につながっていきます。

そして、それぞれの欲求にはゴールがあります。

食べれば満足するし、不安が解消されれば安心するし、認められたら満足するなど、欠乏欲求には満たされると到達する着地点があります。

 

一方、自己実現欲求は、「自己の成長」というテーマを求め続ける欲求です。

この欲求にゴールはありません。

常に成長し続けることが目標です。

それは、他者と競争して勝つこととは違い、「自分はどういう人間になりたいか」という価値を軸に成長を続けることが目標です。

 

そして、マズローの理論では、全ての人がこの⑤自己実現欲求の階層にいることを目指しています。

しかし、常に⑤の階層にい続けることは難しいことでもあります。

心が弱っているときなど、愛情を求めたり、他人の承認欲求を求めたり、時にはアルコールを求めたり、欠乏欲求を満たす行動をとります。

 

つまりは、1つの階層が満たされ次の階層にいったからといって、周りの環境など状況がかわると、欲求の階層が下がることがあるということです。

 

マズローの欲求階層説は人間関係やビジネスで利用できる

マズローの欲求階層説がどういうものか理解できましたでしょうか?

 

最後は、この説を実際のどういった場面に役立つか見ていきます。

 

マズローの欲求階層説は、良好な人間関係を構築する場合やビジネスでも利用できます。

 

人間関係で多い悩みは、「相手が思い通りに動いてくれない」「相手のことが理解できない」などがありますが、そんなときは相手がどの階層の欲求を求めているかを探ることで、相手の行動に変化を与えることが可能になります。
簡単な例ですが、お腹がすいている人に、政治の話をしたとしてもそんな状態では話を聞きません。まずはお腹を満たすことが先決です。

 

ビジネスの場面でも、購買者がどの階層の欲求にいるかを把握することで、アプローチは変えなければいけません。

1人で孤独感を持ってる人に、自己実現のための活動をしようと自己啓発の本を紹介したところで、興味を持ちません。まずは孤独を癒すためにできる提案をすることが先決です。

 

このように、相手の関係を築きたい場合や商売で相手の心を理解したい場合など、マズローの欲求階層説にあてはめると、「どの階層の欲求まで満たされた状態か」を探ることで自分の思い通りの展開に進めていくことが可能になります。

 

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