家族やパートナー、身近な知り合いなのにもかかわらず、自分のことを理解してくれる人が1人もいません。
しかも、熱心に自分の思いを説明しても、それが伝わらないんです。
そんな状況が辛いのでどうにかしたいです。
今回は、こんな質問にお答えします。
この記事の内容は次のとおり。
- あなたが周りの人に理解されない原因
- 「理解されない」苦しみや孤独な悩みを解放する方法
こんにちは、心理カウンセラーのJunです。
人は、「理解されたい」と願う生き物です。
「周りに理解されない」ということは、人類が狩猟生活をしていたころなどは生死に直結していたことです。
「自分のことを理解された」と感じることで、「安心」がうまれます。
反対に、理解されないと「心が不安定」になり、心の病にかかったり、心を癒すために何かの依存症になってしまうこともあります。
それくらい「理解されること」は重要なのです。
しかし、「誰からも理解されない」と感じる危険な状態の人が一定数います。
特に、社会的にマイノリティに属するステータスを持っている方たちは普通の人に比べ、理解されにくくなります。
たとえば、HSP、高IQ、ギフテッド、天才、うつ病、適応障害、発達障害、引きこもり、毒親の子など人口全体に比べ少ない割合の特徴を持っている人は、同じ境遇の人が少ないため理解してくれる人に出会う確率も低くなります。
ちなみに、僕もHSPや髙IQ、引きこもり、毒親の子などに該当し、周りに理解されにくいタイプの人間です。
そんな状況にあって、「なぜ理解されないのか?」、「理解されない悩みをどう解放すればいいか?」について考え、実践した方法について共有していきます。
「理解されず苦しい」と悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
「理解されない」原因は何か?
あなたが周りに人に理解されない原因は次の通り。
- そもそも人間を理解することは難しい
- 脳がさぼって正しく認識しようとしない
- あなたの特殊なステータスがより理解を難しくしている
- 人は自分のフィルターを通して物事を理解する
- 相手が自分について理解するための情報提供をしていない
1つずつ説明します。
そもそも人間を理解することは難しい
そもそも人間ってとても複雑な生き物で理解することが難しい。
なぜなら、人は言動や態度をその場の状況に応じて柔軟に変化させるからです。
たとえば、家族の中での言動や態度と学校や会社での言動や態度が違うことはよくあることです。
相手が子どものときと、同年代、かなり上の世代とで接し方がかわります。
こういったことから、「自分はこういう人間だ」と思っていても、周りから見るとそこにズレが生じることは必然なのです。
脳がさぼって正しく認識しようとしない
よく人のことについて話すとき、「この人は〇〇タイプの人間だ」とか「この人は〇〇系だな」とか、人をタイプやカテゴリにまとめたくなりますよね。
でも、実は世の中に同じ人間は1人としていません。
生まれた環境も育った環境も同じ双子でさえ、性格に違いがうまれるのに、全くの他人を同じグループにわけて、「こういう人間だ」と結論づけること自体間違いなのです。
それにもかかわらず、「こういうタイプの人だ」と決めつけるのは、脳が正しく認識する手間を省いて、ラクをしているからです。
多くの人がいるのに、1人1人じっくりみて、「この人はこう」「この人はこう」と判断していては、それだけで1日が終わってしまいます。
しかも人間は複雑な生き物なので、1人の人間を365日観察したところで、どこまで理解できるかわかりません。
だから、脳がしている認識の手間を省くことはすごく合理的なのですが、それゆえに「人を正しく理解できなく」させていまっている原因のになっています。
あなたの特殊なステータスがより理解を難しくしている
さらに、冒頭で話したようなHSPや高IQ、毒親の子など特殊なステータスをもっていると、そういったステータスではない人が理解することを難しくさせています。
たとえば、HSPの人であれば、「よく気づく」という特徴があります。
そして、気づいたからには対応しないと良心が傷つくこともあり、あれもして、これもしてと肉体的にも精神的にも、気づかない人に比べ疲れやすいです。
そうして、疲れた状態で大変だ、という話をHSPではない人に話すと、「考えすぎ」とか「気づかなければいいじゃん」などという言葉が返ってきたりします。
そんな言葉がHSPの人をさらに疲れさせるのです。
人は自分のフィルターを通して物事を理解する
なぜ人は、理解しない無神経に感じるのか。
その理由の1つとして、「自分のフィルターを通して物事を理解する」という特徴があります。
先ほどのHSPの人の例がまさにこれです。
HSPの人に対して「考えすぎ」とかを平気で言い放つ人は、「自分は考えすぎない人間で、その方がラクだし、考えすぎても意味がない」なんていう考えを大事にしているのでそういう発言になります。
一方、HSPの人は「抜け漏れがないことで、事前にリスクを回避しておくことが大切」などという考えを大事にしていて、この観点で動いているため色々気づくことは大事だと思っているのです。
お互いに、大切にしている考え方が違うのですが、これが自分のフィルターを通して物事を理解するということです。
相手が自分について理解するための情報提供をしていない
相手に理解してほしいと考える前に、その相手に自分の情報をきちんと提供したかを確認することも大切です。
たとえば、妊婦さんで、妊娠2、3ヶ月でつわりのひどい時期に電車に乗ったとします。
しんどくいて椅子に座りたいけど、目の前の椅子には男子学生がぺちゃくちゃしゃべりながらゲームをしていたとします。
すると、心の中では「無神経なガキども、気づけよ、こっちはめちゃ辛いんやから、席開けろよ」とこんな言葉は汚くなくても、これに近い思いをすると思います。
けど、男子学生にとったら、この妊婦さんが「今吐きそうでつらい」ということは夢にも思いません。
なぜなら、つわりの辛さについての知識が0だからです。
この場合の男子学生が席をゆずる行為をしてもらうためには、つわりの辛さを知ってもらい、目の前の人が妊婦だということを知ってもらう、という情報提供が必要です。
妊婦さんの例でしたが、他のことでも同じことがいえます。
「理解してほしい」と思うなら、理解するために必要な情報提供を相手にしたのか?
それがないのに理解を求めるのは相手にとっても難しいことなのです。
「理解されない」苦しみや孤独な悩みを解放する方法
「理解されない」原因はわかりました。
それでは、どうすれば、理解してもらえるのでしょうか?
次に「理解されない」苦しみや孤独な悩みから解放する方法について解説します。
- まずは自分で自分を理解してあげる
- 理解されなくても自分らしくい続ける
それでは1つずつ解説していきます。
まずは自分で自分を理解してあげる
上記の「理解されない原因」で、そもそも人間を理解することは難しい、という話をしましたが、それは自分のことについてもいうことができます。
つまり、自分のことを理解することも難しいのです。
「理解されたい」と思うなら、まず「理解されたいと考える自分」について正しく認識することが必要です。
自分はどういう人間で、相手にどういう人間に思われたいのか?
ここをまず明確にすることが必要です。
たとえば、「今日は何ページまで本を読もう」と決めたとします。
しかし、実際はそのページにまでたどり着かないことはよくあります。
これは、「自分がここまでできる」と思ってる能力と、実際の能力に差があるから判断を誤っているのです。
こんな簡単なことでも自分のことについて判断を誤るのが人間です。
だから、「自分はこういう人間だ」と考えていることが、実は自分の偏ったフィルターを通して間違った認識をしていることもあるのです。
さらに、人は変化していく生き物です。
とくに、体調や心の状態、体重など、その日によってかわるし、経験したことで成長したり、考え方がかわったりもします。
だから、「自分はこういう人間だ」と1つに決めつけること自体、「自分は一生変化しない」と決めるようなことで、おかしいことなのです。
それくらい、自分を理解することは難しいことでもあります。
自分のことを理解できていない人が他人を理解することはさらに難しいといえます。
だから、「理解されない」と思うなら、まずは自分で自分をきちんと理解してあげるところからスタートするべきです。
理解されなくても自分らしくい続ける
それから、「理解されない」という思いが強くなりすぎると、自分の意見をいわなくなったり、本音を隠したり、自分をゆがめて生きることがラクに感じてきます。
「理解されない」ということは、「理解さらたい」という人間の強い欲求につながるのため、とても苦しい状態なので、そんな苦しい状態から自分を守るために、意見や本音を隠すのです。
しかし、このように自分の意見や本音を隠すことは、「理解される」機会を失うことにもなり、孤立させる悪循環に陥ってしまいます。
「理解されたい」のであれば、自分を理解してもらうために必要な情報を発信しつづけるべきです。
自分の意見や本音、理解してほしいことを発信しないと、周りの人も理解する術がありません。
ただ、がんばって自分のことを発信しつづけて、誰も理解してくれず心がボロボロになってしまった、ということがあるかもしれません。
そんなときは、「理解される」ことをあきらめるのも1つの手です。
つまり、「理解されない自分」を許し、受け入れることです。
「理解されない」と感じている人は、まじめで尽くすタイプだったりします。
「あなたのためにつくして頑張ってるのに、なぜこの努力を理解しないんだ」というような心境です。
こんなときは、相手につくすのをやめることです。
極端な話、相手との関係を切るのも1つの手です。
これは最終手段ですが、心がボロボロになった人にとって「自分を守る」ことが最優先だからです。
とはいえ、相手が家族だとやっかいに感じるかもしれません。
毒親といわれるやっかいな親に「理解されなくて苦しい」と悩んでいたとして、簡単に関係を切ることはできません。
しかし、親と別居したり、連絡を絶つといったことはやろうとすれば可能です。
連絡を絶つまでは、やりすぎなので、少し距離を置くようにすることは、自分の心の安定に役立ちます。
最後に
「自分のことを理解してほしい人が理解してくれない」
これは辛いことですが、現実です。
その状況は現実におきていることなのです。
無理やり「理解しろ」とせめても、相手は決して理解しようとしません。
それよりも「相手が理解しない状況を受け入れる」ほうがよっぽどラクです。
そして、その前に相手が理解するに必要な情報提供をすることは必要です。
それでも理解しないようなら、自分を守るためにもあきらめることも選択肢の1つです。
世の中にはまだ出会っていない人もたくさんおり、あなたのことを理解してくれる人がいます。
そんな人を探すため、自分の意見や本音を発信し続けることも大切なことです。
以上、「理解されない」苦しみや孤独な悩みを解放する方法について話しましたが、お役に立ちましたでしょうか?
それではまた